【写真あり】ヘアライン植毛は傷跡にもできる?脳の手術をした私の場合
ヘアライン植毛を検討している方の中には、傷跡を隠すために植毛を考えている方も多いのではないでしょうか。
ヘアライン周辺の傷といえば、事故や病気による開頭手術の跡、額縮小やフェイスリフトなどの美容整形による傷など、さまざまです。
筆者である私も、20代のときに脳出血を経験し、額に20cmほどの大きな手術跡が残りました。
シェーディングやヘアスタイルでカモフラージュしていましたが、最終的にヘアライン植毛を選びました。
ただし、傷跡への植毛は「通常の皮膚より定着しにくい」と言われるのも事実です。
そこで今回は、傷跡に実際に植毛した私の経験をもとに、傷跡への植毛は本当に可能なのか、定着率はどうなのか、リアルな経過とともに詳しく紹介します。
ヘアライン植毛は傷跡にもできる?定着率が悪いって本当?

私の脳外科手術の傷跡は、産毛すら生えていない白い瘢痕でした。
植毛をしたからといって、本当にここから毛が生えてくるのか…?と半信半疑でした。
結論から言うと、傷跡にヘアライン植毛は可能です。
ただし、通常の皮膚とは条件が少し違うため、事前の相談が重要です。
ここでは、傷跡と通常の皮膚の違いや血流との関係について自分の体験も交えて解説します。
傷跡と通常の皮膚の違い
まず知っておいてほしいのは、傷跡の皮膚は普通の皮膚とは性質が違うということです。
怪我や手術でできた傷は、治癒の過程で「瘢痕組織」という硬い組織になります。
瘢痕組織は、毛を作り出す毛包が破壊されてしまっていて、毛が自然に生えてこなくなることが多いのです。
これは「瘢痕性脱毛症」と呼ばれ、毛包が失われることで毛が元通り生えなくなってしまう状態です。
外見では完全に傷が治っていても毛が生えてこないのは、この仕組みがあるからです。
血流と定着の関係について

植毛の定着には、血流による「栄養と酸素」の供給がとても大事です。
移植した毛根は、周囲の血管から栄養をもらって生き延び、成長します。
ところが瘢痕組織は、もともとの健康な皮膚に比べて大幅に血流が弱くなっていることが多いです。
血流が悪いと、移植した毛根がちゃんと栄養を受け取れず、定着しない可能性があります。
あえて複数回に分けて植えることも
傷跡への植毛は、あえて複数回に分けて行うこともあります。
1回目は「土台づくり」、2回目で「密度を整える」という考え方です。
傷跡の皮膚は血管が少なく、いきなり多くの毛を移植すると栄養が行き渡らず、ほとんどが定着せずに脱落してしまう可能性もあります。
そのため、最初はあえて少なめの本数を移植し、毛根を生着させることで血流を戻します。
その後、状態が安定してから2回目で密度を高めていきます。
「1回で終わらない=失敗」ではありません。
むしろ傷跡の場合は、段階的に進めるほうが結果的に早く終わることも。
私自身、どのカウンセリングでも傷跡は2回以上手術が必要になる可能性があると言われました。
ヘアライン植毛前の私の傷跡の状態と悩み
もともとおでこは広めで、産後の抜け毛も重なり、生え際にコンプレックスはありました。
でも、私がヘアライン植毛を本気で考えた一番の理由は、約5年前の脳出血による開頭手術の傷跡です。
ここでは、植毛前の私の傷跡の状態を、できるだけリアルにお伝えします。
傷跡の位置と範囲

私の傷跡は、生え際の産毛の中に、左右のこめかみにかけて弧を描くように入っています。
もし切開線がもう少し上、普通の髪の毛がしっかり生えている位置にあれば、ここまで目立たなかったかもしれません。
でも私は左眉の上あたりで脳出血を起こしたため、やむをえずこの位置での開頭になったそうです。
脳出血から手術までの経緯について詳しくはプロフィールもご覧ください。

どれくらい目立っていたか、日常での悩み

前髪があるので、正面から見て傷が思いっきり見えるということはありませんでした。
でも、問題は斜め横から見たとき。これが本当に目立ちやすかったです。
美容整形の額縮小でも同様の場所を切開しますが、私の場合は美容整形ではなく脳外科の手術。
命を救うための処置なので当然ですが、切開線はわりと太めです。もちろん仕方ないことなんですけどね。
そして一番やっかいだったのが「産毛の中に傷がある」ということ。

本来産毛の始まりが私の生え際だったのに、産毛の上に太くて白い切開線が入っているせいで、その切開線が私の生え際、みたいに見えてしまうんです。
結果的に、もともとよりもかなりおでこが広く見える。
日常生活では、シェーディングでおでこ全体を狭く見せつつ、シェーディングがうまく乗らない切開線の部分は、太めのアイブロウペンシルでなぞっていました。
なかなか涙ぐましい努力ですよね…。
傷跡へのヘアライン植毛、6か月後の経過
傷跡へのヘアライン植毛から約6か月が経ちました。今回は、実際の写真とあわせて、今のリアルな状態をお伝えします。
「傷には定着しにくい」と言われることもある中で、私の場合はどうだったのか。正直な感想を書いていきます。
傷跡はかなり目立ちにくくなった

結論から言うと、傷跡はかなり目立ちにくくなりました。
本当に、よく見ないと分からないレベルです。
しかも、まわりの毛で“隠れている”というより、傷そのものからしっかり毛が生えてきているのが大きいです。触るとちゃんと毛があります。
正直なところ、想像以上に定着してくれたなという印象です。他の部位と比べ定着率が悪いということも今のところ感じていません。
傷跡=定着しない、というイメージがあったので、この結果はうれしい誤算でした。
いまだに少し傷跡が見える部分もあり

ただし、左側は今でも少し傷が見える部分があります。
これは定着率が悪かったというより、左側の傷の位置が右側より下のほうにあることが原因だと思います。
デザイン上、ヘアラインをあまり下げすぎると不自然になるため、傷を完全に覆い隠す位置までは設定しなかったことが理由です。
思いっきりオールバックにするようなことはないのでこれでもいいかなと思いつつ、リタッチの可能性なども今後相談しても良いかなと思っています。
傷を見ることで脳の手術をしたことを思い出したくないんですよね。本当に辛い経験だったので…。
傷跡にヘアライン植毛をするメリットと限界
ここからは、実際に傷跡にヘアライン植毛をしてみて感じたメリットと、「ここは理解しておいたほうがいい」と思った限界についてまとめます。
心理的負担はかなり軽減された

ヘアライン植毛をしていちばん大きかったのは、心理的な負担が本当に軽くなったことです。
毎日メイクで必死に隠さなくていい。シェーディングが指について服が汚れる心配もないし、夕方に皮脂で薄くなっていないか鏡をチェックする必要もない。
そして何より、すっぴんになったときにがっかりしなくなりました。
ただし傷跡が完全に消えるわけではない
一方で、ヘアライン植毛をしても傷跡が完全に消えるわけではありません。
毛が生えることでかなり目立ちにくくはなりますが、もともと傷跡は周囲の皮膚とは質感や色が違います。
私の場合は白くツルッとした瘢痕なので、よく見れば「あ、ここが傷だな」と分かります。
つまり「隠れる」けれど「消える」わけではない、というのが正確な表現だと思います。
傷の形によっては別の処置が必要なことも
傷の形や大きさによって、難易度はかなり変わるそうです。
私の場合は線状の傷でした。線状であれば、多少太さがあれどすぐ隣に正常な皮膚があります。
そのため、周囲から血流が入りやすく、比較的定着しやすいと説明を受けました。
一方で、火傷のように面で広がる円状の傷になると話は別です。

特に中心部は正常な皮膚から距離があるため、血流が十分に届きにくく、定着が難しくなるケースもあるそうです。
そのため、傷の大きさや形によっては、まず瘢痕を縫い縮めるなどの形成外科的な処置をしてから植毛をする場合もあります。
傷跡への植毛は「できる・できない」の二択ではなく、傷の状態によって戦略が変わる施術。
だからこそ、傷跡への症例経験がある医師にしっかり診てもらうことが本当に大切だと感じています。
傷跡がある人がヘアライン植毛前に必ず確認すべきこと

傷跡がある場合、通常のヘアライン植毛とは少し前提が違います。
そのため、クリニック選びもより慎重に行う必要がありますし、カウンセリングで確認すべきポイントも増えます。
ここでは、傷跡がある人こそ事前に必ず確認しておきたいポイントをまとめます。
定着率と必要な施術回数
まず必ず確認してほしいのが、傷跡に対する定着率と、想定される施術回数です。
一般的に、正常な皮膚では定着率は90%前後と言われることが多いですが、傷跡の場合は50%前後と説明されることもあります。
もちろんこれはあくまで目安で、傷の状態や範囲、クリニックの技術によっても変わります。
大切なのは「1回でどこまでを定着するのか」「もし足りなければ何回まで想定しているのか」などをを具体的に聞くこと。
傷跡の場合、最初から複数回前提で計画を立てることもあります。
手術のスケジュールやダウンタイムの確保にも関わってくるので、ここは遠慮せずにしっかり確認しておくのがおすすめです。
複数回手術を行う場合の費用

傷跡への植毛は、1回で満足できるケースもありますが、最初から複数回を前提に計画するクリニックも少なくありません。
だからこそ、2回目以降の費用は必ず確認しておきましょう。
✔ 2回分込みのパッケージ料金なのか
✔ 2回目以降は割引があるのか
✔ それとも通常料金がそのままかかるのか
このあたりはクリニックによって本当に違います。
「とりあえず1回やってみよう」で始めてしまうと、もし追加が必要になったときに予算オーバーということもありえます。
もちろん1回でしっかり定着すれば理想的です。
でも、傷跡の場合は追加の可能性もあるという前提で、費用とスケジュールの両方を現実的に考えておくことが大切だと思います。
傷跡への植毛症例写真
傷跡への植毛は、通常の皮膚よりも定着が不安定になりやすいため、より丁寧で高度な技術が求められます。
そのため、傷跡への施術経験が豊富なクリニックを選ぶことがとても重要です。
カウンセリングでは、必ず「傷跡への症例写真を見せてください」とお願いしましょう。
できれば、下記まで見せてもらえると安心です。
✔ 自分と似た位置・似た形の傷
✔ 術直後だけでなく半年~1年後の写真
✔ 可能であれば複数回施術したケース
「傷跡にも対応できます」という言葉だけでなく、実際の症例で確認すること。
これが、後悔しないためのいちばん確実な方法だと、実際に経験して感じました。
傷跡がある場合のヘアライン植毛の考え方

傷跡がある場合のヘアライン植毛は、通常のケースとは少し考え方が変わります。
私自身の経験や、実際に受けたカウンセリング内容をもとに「向いているケース」と「慎重に検討したほうがいいケース」をまとめました。
ご自身の傷の状態と照らし合わせながら、参考にしてみてください。
植毛に向いているケース
比較的向いていると感じたのは、額縮小やフェイスリフトなど、美容施術による線状の傷です。
こうした傷は切開線が細いことが多く、周囲に健康な皮膚がしっかり残っています。
そのため、周辺から血流が入りやすく、定着も比較的期待しやすい傾向にあります。
実際、細い線状の傷であれば、1回でもある程度の改善が見込めるケースが多いそうです。
もし傷跡そのものの定着率が少し低かったとしても、周囲にしっかりと毛が生えれば、かなり目立ちにくくなると考えられます。
「完全にゼロにする」というより、「目立たなくする」ことをゴールにすれば、満足度は高くなりやすいタイプの傷だと思います。
植毛は慎重に検討したほうがいいケース

一方で、火傷などの円状で広範囲な傷は、より慎重な検討が必要だと感じました。
幅のある傷は中心部まで正常な皮膚から距離があるため、血流が十分に届きにくく、定着が不安定になる可能性があります。
その結果、植えても密度が均一にならず、中途半端な仕上がりになり、むしろ後悔してしまう可能性も否定できません。
もちろん、こうした傷が「適応外」というわけではありません。
ただし、事前に瘢痕を縫い縮める処置を検討したり、他の治療と併用したりと、より戦略的なアプローチが必要になることもあります。
だからこそ重要なのが、傷跡への植毛経験が豊富なクリニックを選ぶこと。
そのためには複数のクリニックのカウンセリングに出向き、比較して見極めることが大切です。
